“HONOLULU TIME”

うちのTシャツはアメリカのカリフォルニアで生産して、日本で染め→刺繍→プリントをしている。僕の中で、Tシャツは大らかな服なので、大らかな国、アメリカ、それも西海岸で生産している。ちょっとヨレっとしたり、几帳面でないところも味になる。
服は作る場所によって、表情が変わってくる。日本でTシャツを作るととても行儀がいい表情になるし、ヨーロッパで作ると同じTシャツでも上品で洗練された感じになる。
時折、お客様から、「サイズがいつも若干違うよね」という声を聞く。
「Tシャツはワインと一緒で、全く同じものができないんですよ。毎年ちょっとサイズも違ってしまうから。そこも含めて毎年のTシャツを楽しんでください。」と割り切って話をするが、それは事実でもある。

ところで、SUNSINE+CLOUDの前と後ろに言葉が入っている定番のTシャツは、2004年ごろに作ったのが最初だ。
当時、年に数回、ハワイ島のヒロに住んでいるデザイナー、Sig Zaneとの打ち合わせという名目でハワイ島に行っていて、ホノルル空港からヒロに行く飛行機を待っていて浮かんだデザインだ。
その頃の空港の発着案内板は、パタパタと回転して表示されるものだった。時差とピナコラーダの酔いで少し朦朧としながら、コミカルでリズミカルにパタパタと次々と表示されていくハワイの島々の名前をぼーっと眺めて、その島々を想像しながら自分が乗る飛行機の案内を待っていると、案内板の下の方に「HONOLULU TIME」という文字が目に入った。
その時、HONOLULUの文字面の美しさと優しい響き、なんともゆる〜い空気感を滲ませるTIMEに心を奪われた。
これが最初にTシャツの前と後ろに言葉を入れて作り始めた原風景だ。
今でも、ハワイの景色、時間、穏やかな人たち、包み込むような風の気持ち良さは、体と心を軽くしてくれて、生活の中に微笑みが溢れる。

photo & text : Hayato Takasu

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