GOOD SWELL JOURNAL /

LOW KEY PEOPLE #28

JOYはサンフランシスコ生まれの日系人で、ガラスの器などを作っている作家だ。日本にやってきて、もう20年近く鎌倉に住んでいるが、いまだに日本語を上手く話せない。彼女はたまに街で出会うと、積もる話があったかのように話し込むが、彼女は日本語混じりの英語、こちらは英語混じりの日本語となって、お互い、わかったような、わからないような話になっていく。だから、ずっと笑顔で、傍から見ていたら、なんだかもの凄く親しげな関係だなあと思われてしまうかもしれない。
日本語は下手でも彼女の日本好きは本物で、鎌倉の山間の古い2階建ての一軒家に住み、その環境の中で、自分の作るモダンなスタイルを組み合わせることで、独特の優しい世界を作り上げている。日本語がいまだに上達しないのに比べ、日本人とは違う感覚で、日本的なことの好さを引き出す感性はどんどん進化している。それは彼女がいまだに日本に憧れの気持を持っているからで、それがある限り、日本語はきっと上手くはならない。常に少し外側から日本を眺める、そんなことを繰り返しているからだ。でも、その感性は僕らがその昔憧れていた、サンフランシスコなどの西海岸の文化をも融合させるから、いつまでも、彼女の作品が新鮮に見えるし、彼女の眼差しにも爽やかな風が吹いていることを感じさせられる。(h、n)