GOOD SWELL JOURNAL /

LOW KEY PEOPLE #25

逗子に毎晩のように飲んでいる雑誌編集者の主婦がいる。基本的に、食べたり飲んだり、お喋りすることが好きなので、知らず、近所に仲間が増え、ことあるごとに居酒屋やバーなどに集まっては、ジョッキやグラスを傾けている。趣味も多彩で、ウクレレを始め、パンやお菓子などの教室にもマメに通ってもいるから、そこで知り合った仲間とも食べて飲む。逗子駅近くに住んでいるので、飲むことがあればいつでも呼んでと言われ、実際、電話すると、用事がない限りは必ず現れる。仕事柄、あちこちの店などもよく知っていて、湘南一帯の主だった飲食店はほとんど知っているといっても過言ではない。もっとも、彼女にも悩みはあり、毎晩のように飲んでいると、若い頃と違い、体調も崩すという年齢に差し掛かってしまったことで、最近は昔のような勢いはない。だからといって、その情報量に変化があったわけではなく、新しくできた店のことを訊いても即座に、そこがどうなのかという答えが返ってくる。困ったときの彼女、Kさん頼みで、こんな感じのところはないかなと訊くと、すぐにいろいろ教えてくれる。そういえば、自分もまた若い頃は、あちこちに顔を出し、自分の住んでいる一帯だったら大体把握していたはずなのだ。しかし、最近はそんな興味も薄れ、飲みに行くということもしなくなってきた。年齢的な問題もあるのだが、それでも週に一度くらいは、夜の街を徘徊してみたいという気分はある。だが、久々に、鎌倉に行き、昔(といっても10年くらい前)よく行っていた店は無くなり、新しい店はどこに入っていいのかわからないといった状態で、まったく徘徊にならない。夜の徘徊は定期的にというのが、やはりお約束で、常に馴染みの店は欲しいものだ。 Kさんに今度あちこち連れていってもらおうと思う。(h.n)