GOOD SWELL JOURNAL /

LOW KEY PEOPLE #17

沼津に住む、フラワー・スタイリストのIさんは、どことなくだらだらとした顔をしながらも、その仕事振りはちゃきちゃきしていることもあり、一見男っぽいのだが、実はもの凄くナイーヴな感情を秘めた女性だ。会えばいつも恋愛の話になる。知り合ってもう15年くらい経つが、いまでも変わることなく、ロマンティックな感性の世界に住んでいる。実家が花屋ということもあり、その仕事に携わってはいるが、個展も積極的に行っていて、アーティスト活動も盛んだ。また、文章の才もあり、彼女の書く文章には、涙を誘うし、笑いもあるから、とにかくもっとたくさん書いて、文筆家としても活躍して欲しいと思う。鎌倉に知り合いが多くいることもあり、カフェなどでもよく出会う。それで、いつものように恋愛の話をする。こちらは、ただ彼女の行動や考え方が面白いから、相談に乗るようなふりをしながら、彼女の最近の愛の話しを聞いては、それを笑いに変えては楽しんでいる。彼女は真剣でも、どうしても笑える要素が多いのだ。それだけ彼女は、あっけらかんとした性格でもあり、それを十分にわかった上での話なので、彼女の仲間もまた自分と同じように、彼女の愛の軌跡を楽しむ。上手くいっているときも、また、上手くいかないときでも、彼女の話は面白い。それだけに、沼津でも鎌倉でも彼女は愛されていて、どんなに落ち込んでいても、その姿が手に取るようにわかるから、それが彼女の不幸とも言えるのかもしれないが、すぐに笑いに変えられることが、周囲の人たちにとっても救いになっている。そして、アーティストとしてのパワーもそこに潜んでいる。彼女の発しているものは誰もが正直で優しいと思うからで、これから先も、本人は大変かもしれないが、彼女が彼女なりに歩んでいるものを見せていくことで、伝わっていくことがたくさんあるということを、自分の表現として、もっともっと活用して欲しいと思う。(h.n)