GOOD SWELL JOURNAL /

関西の若い友人たちが始めたBOOKLOREというアートブックを作る出版社の本が楽しい。身近なアーティストたちの作品集を刷り部数は少ないが安価で制作し、個展の会場やBEYERというブック&カフェで販売している。 最近の印刷技術は、PCへの依存度が増えたことで、専門家でなくても、気楽に本を作ることができるようになった。わざわざ印刷しなくても、手作りでも、プリンターを使えば十分に見栄えの良いものを仕上げることができる。 しかし、本は簡単に出来ても、その本質は変わらない。内容、デザイン、紙質、綴じ方など、作り手側のセンスや知識、アイデアなどが必要で、それによって大きく見え方が変わってくるし、出来上がったときの完成度というか、モノとしての価値観さえ違ってくる。そんなことを考えていると、BOOKLOREの作る本のアイデアは自由さに満ちていて、これからの本の在り方の可能性を見つめさせられる。個と個の結びつきによって生まれるもの、また、手と手の繋がりによって生まれていくものなど、これまでマス媒体として印刷技術が支えてきたこととは別のニュアンスを見つけ出そうとしているようにも思える。これまでの多くの本が、やがてはPCに配信され、読まれるような時代が来ることを考えると、これからの本はどうあるべきなのかということを、彼らはまだ手探りながら、新たな目標を掴み取ろうとしているようにも思える。(h.n)