GOOD SWELL JOURNAL /

ちょっと前まではフラット・マンドリンに夢中で、ずっと弾き続けて、肘を痛めて断念したのだが、最近は、少年の頃のようにギターを弾きこなすことに剥きになっている。カナダのシンガー・ソングライターで、ブルース・コバーンという人がいるのだが、この人は、ギターが無茶苦茶上手い。昔、聴いたときは、こんなのは絶対に真似できないと思っていた。しかし、数年前知り合ったギタリストのM君は、そのブルース・コバーンの「SALT,SUN AND TIME」という、美しい曲だが、難しいと思えた曲を軽く弾きこなしていた。それで、少しギターのポジションなどを覚え、最初のところを真似してみたが、うろ覚えなので、いくら原曲を聴いても、その先がわからない。しかし、それでも他の曲は、努力していくことで、何とか弾けるようになった。それで、再び、「SALT,SUN AND TIME」に挑戦したが、やはり、耳でコピーしていくには限界があった。また、譜面を探してみたが、70年代のアルバムの曲でもあり、当時出ていたものはとっくに絶版になっている。しかし、最近、京都のマニアックなレコード店で、復刻された譜面をいち早く扱っているということを知り、京都に用事で出かけた折、さっそくその店に足を運んだ。
そうしてようやく手に入れた譜面だが、いざ、弾いてみると、やはり難しい。なかなか手が動いてはくれないのだ。まったく、よくもこんなに難しい動きで曲が作れたものだと、恨むばかりなのだが、何度も繰り返しているうちに、ようやくボツボツと、それらしい音になり、やがては全曲、拙いながらも弾けるようになった。コツコツ努力すればなんとかなるものだと、そのときつくづく思った。それで、毎日、一度はその曲を弾き、やがては、さらっと好い感じに弾けるようにと、訓練を欠かさない。そして、急に思いついたのは、その曲と同じように、もっと以前から、最初だけ、ちょこっと弾けて、あとはまったく弾けない曲があったということだ。自分が、ギターを覚えた頃、中学生の頃だから、もう40年くらい間から、同じことを繰り返している曲があった。
クラシック・ギターを学ぶ人なら、ひとつの目標として、どうしても弾きたくなる曲。「アルハンブラ宮殿の思い出」というアルペジオで弾き続ける幻想的な曲。最初の16小節くらいまで当時覚え、その後はまったく練習していないが、ときどき思い出しては、その部分だけ弾いてみるときがあった。そうだ、この曲をちゃんと覚えようと、あれから、40年くらい経って、急に思いついたのだ。ということで、このタルレガの作った名曲をマスターしようと、この秋の目標として試みることにした。 h.n