GOOD SWELL JOURNAL /

ケイト&アンナ・マクギャリルのケイト・マクギャリル、ボビー・チャールズと、70年代からずっと聴き続けてきたシンガー・ソングライターの人たちがたて続けに亡くなったと思っていたら、デビューからずっと聴き続けてきたヴィク・チェスナットも亡くなってしまった。どの人たちのアルバムも、みんな素晴らしい。ケイト&アンナ・マクギャリルは、澄んだハーモニーで、ときどきはフランス語での美しい女性デュオを味あわせてくれた。カナダ人で、ケイトはラウドン・ウエインライト・の奥さんで、ルーファス・ウエインライトの母親だ。ボビー・チャールズは、作曲家として南部のR&Bを継承してきた人で、少ないながら、その最初のソロ・アルバムともいえる『ボビー・チャールズ』は、名盤中の名盤。ザ・バンドを中心に、70年代の名うてのミュージシャンを集め、作り上げられた作品は、どれも粒揃い。「Small Town Talk」「I Must Be in a Good Place Now」など心に染入る曲は、いつ聴いても褪せるということがない。ヴィク・チェスナットは、80年代になってデビューした人で、REMのマイケル・スタイプに見出された。若くして交通事故に巻き込まれ車椅子でのデビューで、どこかしみじみとしたひ弱さの残る音色なのだが、何度も聴くうちに、その歌声、楽曲に力強さを感じるようになる、希有な存在感があった。新作はVAPORというニール・ヤングのレーベルから発売されている。プロデュースはジョナサン・リッチマン。個人的には、『about to choke』が印象深い。こうして好きだったミュージシャンがときどき亡くなっていくが、若い頃から、いろいろな場面で、ずっとお世話になってきただけに、その音楽、想いだけはずっと体の中に抱え続けていたい。いつまでも自分にとっては永遠の存在であることに変わりはないのだから。(h.n)