GOOD SWELL JOURNAL /

このところすっかり気に入って毎日のように耳を傾けているのがBEN SOLLEE(ベン・ソリー)。この人の面白いのはチェロを弾きながら歌うというところ。弓で弾いたり、ベースのように弾いてみたりと、そのシンプルさがたまらないのだが、それ以上に、その歌声も曲も清々しくて高感度が高い。シンガー・ソングライターなのだが、その根はカントリー、ブルーグラスで、彼の弾くチェロに合わせてバンジョーやギターが絡む。「IT’S NOT IMPOSSIBLE」という秀逸な曲があり、途中から入ってくるバンジョーの音が素晴らしいと思ったら、何と、ベラ・フレックだった。アメリカ屈指のバンジョー・プレイヤーで、ブルーグラスからジャズまで、何でも弾きまくる。最近ではチック・コリアとのデュオでアルバムを出すなど、とにかく超有名な人。また、ボーカルに絡んでくる女性ボーカルは、アビゲイル・ウオッシュバーンという人で、バンジョー片手に味わい深い歌声を聴かせ、ソロだけでなく女性ばかりのブルーグラスのグループ組んだりして活躍している。で、驚いたのは、この3人にフィドル(バイオリン)を加えて、SPARROW QUARTETというグループも組んでいた。アビゲイル・ウオッシュバーンがリーダーでベン・ソリーはバックに徹しているが、こちらのアルバムも彼女の中国的な楽曲も満載で、そのアンサンブルが馴染んでいて面白い。1969年のサム・クックのヒット曲、「A CHANGE IS GONNA COME」を取り上げているのも、ちょっと時代に合っているのかもしれない。(h.n)