GOOD SWELL JOURNAL /

毎回、どうしても紹介したくなってしまうのは、NRBQ関連のアルバム。今回はテリー・アダムスとチャンドラー・トラビス。テリー・アダムスは言わずと知れたNRBQのキーボード奏者及びリーダー。NRBQは活動をしばらく休止していて、ようやく再開したのだが、その間に、NRBQの初代ギタリストのスティーヴ・ファーガソンと、アルバムを作ったり、ライブを行ったりしていて、2枚目となるソロ・アルバムも発表した。個人的にNRBQが好きなのは、その音楽の幅と自由さにある。ロックンロールからフリーキーなジャズまで、感性の赴くままに、バンドでは、そのスタイルを守りつつソツなく演奏し、ソロでも、サン・ラ・オーケストラのメンバーとフリー・ジャズを奏でる。そしてその全てがドリーミーというか、とにかくキュートなのだ。もう、30年くらいローカル・バンドに徹していていても、その内容の確かさでは、多くのミュージシャンに敬愛されている。また、こうしてずっと昔から付き合っているファンにとっても、様々な世界に誘ってくれる。まったく難しいことを言わず、ただへらへらと自由自在にその音楽を見せてくれるのだ。彼らの生きてきた時代の音楽の全てを吸収し、それを消化したものをどんどん繰り出す。玉手箱のような存在だ。そしてそれは、彼の作るポップ・ソングに多くが反映されているから、当然、このアルバムも、そんなテリーの音楽がさりげなく繰り広げられ、いつも口ずさんでしまうくらい曲調も素敵だ。
チャンドラー・トラビスは、NRBQのメンバーが参加していたりしていて、こちらもルーツ・ミュージックに根差した自由自在パターンだが、もう少しイギリス的というか、どうしてもアメリカの田舎のXTCのような印象を持ってしまうが、なんだか陽気で楽しい音楽満載。とにかく、どちらも歌詞はところどころ辛辣な部分はあっても、能天気に聴こえてくるので、海辺の暮らしにはちょっとした色を加えてくれるはず。 (h.n)