GOOD SWELL JOURNAL /

とうとう夏ですね。この辺りの海辺では先週末から海開きが行われ、そして近所の小学校からも子供たちがプールで楽しそうにキャーキャーとはしゃぐ夏の声が聞こえてきました。キラキラでギラギラ、ジワジワでシュワシュワ、ジージーでミーンミーン、そんな季節の始まりです。先週はLAにいました。アメリカで作っている今年の秋冬物の打ち合わせ、そしてdosaに行ってクリスティーナと会ってきました。彼女とは4月末以来でしたがその間も世界中を活発に動いていたようです。「2日前にメキシコから帰ってきたばかりなの。」と少し日焼けした顔はその毛穴からもエネルギーが満ち溢れているようでした。5月の初めからイタリアのボローニァで行われているdosaの”Organic, recycled, off the grid; The ethic fashion of Christina Kim”というインスタレーションの写真をいっぱい見せながら一つ一つ説明してくれました。美術館、町の広場で行われている展示は今まで彼女が服を通して表現してきたことのひとつの記録であり、現在のようでした。その途中、服のデザインということだけでなく広いフィールドでイキイキと活躍をしている彼女にひとつの質問をしてみました。「5年後dosaはどうなっていたいの。」彼女はこの質問に一瞬「?!」という顔をしたがすぐに笑顔で「わからないわ。」という返事が返ってきた。「私は今まで5年後のことを考えて仕事をしたことは無かったし、今後も考えないわ。25年続けてきたことが30年になるだけのことだから。」この答えは僕にとって意外でも有り、彼女らしいと思った。それは無計画に仕事をしてきたということではなく時間を区切って目標を持ってこなかったということだと思う。ただ、理想や美意識の方向性はしっかりと見えていてそれに向って進んできた結果が今であり、今がそのプロセスでもあるのだろう。不意に投げかけた質問だがその答えはぼくに質問以上に奥深い問いかけがあった。彼女の視線のその先にある美しい風景はどんな風景なのだろうか。今年の夏は自ら大きな宿題を抱え込んでしまったようだ。