GOOD SWELL JOURNAL /

第2の故郷

5月にハワイに言った時、以前から気になっていたJOHN McKAYという人を訪ねた。彼はハワイで、伝統的ともいえる骨で作る釣り針の形をしたネックレスを作るアーティストである。彼の作品は、島のミュージアムなどで飾られていて、数年前に亡くなったハワイのミュージシャン、イズラエルも愛用していた。ジョンは、ハワイ島のKEAAUと言う小さな町に住んでいた。彼の指示に従い車を進ませ、パラダイス・パークという路地を徐行していた時、”Aloha! Fuyato!”という紙に書かれたサインがプルメリヤの木に張ってあるのが目についた。
「ここだ。だけどフヤトじゃなくてハヤトなんだけどなぁ。」車を止め玄関に向かうと体の大きなジョンがアロハと出迎えてくれた。家の中に案内され、彼は、彼の作る作品について説明してくれた。
「この釣り針は、一つ一つに原住民の言葉で名前がついているんだよ。僕は覚えてないけどね」
「今は牛の骨で作っているけど、昔は人間の骨で作っていたらしいよ」
彼は優しい口調で説明してくれた。
大きな体のジョンが作るアクセサリーは、力強さと繊細さを兼ね備え、どこか神聖な感じもした。彼は、古い物にも興味があるようで家の中には、アンティークのビンやら器がゴロゴロしていた。
「こういうのはどこで見つけたの」そう尋ねると、「掘ってたら出てきたんだよ。これなんかは、ヒロの近くを掘ってたら出てきたんだ。かなり掘ったけどね」と、EXCELSIOR SODA WORKS, HILO HAWAIIと書いてあるビンを見せてくれた。彼は、色々な物を掘って見つけていた。
「今度来た時は、バーベキューをやろう。ファーマーズ・マーケットに行ってマヒマヒとか肉なんかを買ってきて、ビールでも飲みながら陽が沈んでいくのでも見よう」
彼の提案に心ときめかせつつ、また近いうちに会うことを約束して「アロハ」と彼の家を後にした。
オアフに戻る飛行機の中ヒロの町が見えた。この町は、昔ハワイの首都でとても繁栄していたが、2度の津波で町が崩壊して、今のように少し寂びれてしまったと友人に聞いた話を思い出していた。そして、そのヒロで宝物を探してあちこちを掘り返しているジョンを想像してしまった。最近、ヒロがどうも第2の故郷になりつつあるように思えてならない。(ht)