GOOD SWELL JOURNAL /

果物の心

今年の夏は、美味しい果物に恵まれた。奄美からの贈り物だ。
6月、7月のパッションフルーツに始まり、8月のマンゴー、そして9月のパイナップル、どの果物も奄美の友人が、時間をかけて大切に育てたものばかりだ。友人の畑には何度か訪れ、果物に対する思い入れやこだわり、そして生育過程も見て食べる日を待ち望んでいたので、手元に届いて口にしたときの味は格別だった。その中でもパッションフルーツは、値段も手頃なので、この夏十二分に楽しむことができた。
パッションフルーツは時計草科の植物で、ハワイではリリコイの名前で親しまれている。和名の「時計草」は、その花の3つの雌しべが時計の針のように見えることから由来し、英名の「パッション」は、キリストの受難を象徴する花のかたちから由来している。
濃い紫色をしたその果物を冷蔵庫で良く冷やして3分の1くらいのところに包丁を入れ、黄色く甘酸っぱい果実を小さな種ごとスプーンですくって口に。甘酸っぱさが、口中に広がり、あっという間に3-4個食べてしまう。小さな種を噛んで、酸っぱさを楽しむ人もいるが、僕はのど越しを楽しみながら噛まずに食べることにしている。ちなみにパッションフルーツには、老化防止や視力にいいβカロチンが豊富に含まれているそうだ。
植物も同じだが、果物もその存在が、場の空気を生き生きとさせる時がある。南国の果物は、その甘い香りで部屋中を包み、幸せな空気にしてくれる。
奄美からの贈り物は、南の島のあたたかい風と眩しい太陽も運んでくれた。(ht)