Big IslandのHiloから時折手紙が届く。短い写真付きのメールだ。 Hiloに住むSig Zaneは、いつも体にハワイが必要だなと思える絶妙なタイミングでメールを送ってくれる。
” Aloha ! “で始まるそのメールは、たいていHonoli’iというHiloのローカルポイントの写真と短い文章で、 「今日は快晴で風もなく、3-5フィート波も最高だったのに、海には5人だけ。信じられる?」 「今朝の波は小さかったけど、水がとても澄んでいて最高だった。ウミガメもいたし、遠くでクジラが潮を噴いていた。海の上では笑い声が響いていたよ。」 「今朝は、風もなく、完璧なコンディション。太陽が気持ち良かったから、時間が許す限り海にいたよ。こんなコンディションなのに、少しの時間帯2人しか海にいなかった。9時過ぎているのに。みんな何をしているのだろうと思ったよ。」 なんて、こちらが羨むばかりの話なのだが、そのメールを受け取っただけでハワイの湿度を含んだ気持ちのいい風が吹いてきたように思えるから不思議だ。
そんなSigでもこちらがヨーロッパの出張から 「今、パリに到着してこれからでムール貝を食べに行く」とか 「ベネチアは観光の人が多くて目が回りそうだ。でも天気がよくて運河がキラキラしている」とメールすると “I really envy you !”「本当に羨ましい」と返事が来る。 ぼくとしては、Hiloの海の方が断然魅力的なのだけれども、そこはお互いに 無いものねだりらしい。
先日はFijiに行った時の写真を送ってくれた。その写真には、 「今度はいつHiloに来る?次にHonoli’iで一緒に海に入れる日を楽しみにしているよ。」 そんな甘い誘いとFijiの大きな波の写真を見ながら、そそくさとスケジュール帳を見ながら次の出張を思い浮かべみた。
いつだってSigからのメールは空を飛んで、海を繋げる。(ht)